
これまで立地地域および消費地の中学校・高校などで、原子力について講演、特別授業などを行ってきました。そのなかで、生徒達の原子力について〝もっと知りたい〟という意欲を肌身で感じて来ました。宇宙の起源と放射線、原子力、エネルギーの関係に生徒達の目が輝く−—とりわけ、核のごみの処分に関しては、その量の少なさの意外性に驚く生徒が多いのです。そんななか、ある都市部の中学校の生徒が、〝自分たちが恩恵を受けた原子力発電のゴミなのだから、一人一人が家庭で引き取れば良い〟との意見を述べました。またその一方で、〝いや、やっぱり自分のところではイヤだ〟つまり、Not In May Backyard(NIMBY)の気持ちも誰でもが持っています。
今、データ通信は高速化し、AIが身近に広まって行くなかで、私たちの30年後の社会はどのような幸福感を求めて出来上がって行くのでしょうか?そんな近未来の社会—Society5.0 -はどのようにして私たちが切り開いて行くのでしょうか。
Society5.0に向かって、一緒に知恵を出し合って行くという公共心が少しでもあれば、核のごみの問題も良き方向で解決出来るのではないでしょうか。
過去7回(2011、2013,2014,2015、2016、2017、2018年度)、中学生および高校生を20名程度募って、瑞浪の超深地層研究所の試験坑道や六ヶ所の再処理などの施設群を見学し、その後意見交換、ダイアローグ(対話)、そしてディベートを実施しました。中学生らが核のごみの処分について熱く討論する姿に未来が見えきたと実感しています。また、中学生らから『ごみ(高レベル放射性廃棄物)はどこで出てくるの』との声が上がりました。そのような声を受けて、ごみの処分を考えるためには、どこでどのようにしてごみが出てくるのかーごみ発生の現場を見る機会も重要と考え、要望に応じて発電所見学会を設けてきました。
今年は核のごみの最終処分の方法とされている深地層処分の研究施設を岐阜県瑞浪市に見学に行きます。そして、京都市をベースキャンプとして、参加者の中高生らは、対話と交流を存分に楽む中で、自分たちの将来に有無を言わせず関わってくる最終処分問題の解決への糸口を柔軟に探って行くことになります。その結果を、最終日にはKyoto Call(京都からの呼びかけ)として発表する予定です。
これまでの実績
『中学生サミット』の実施は今回で7回目を迎える。
2013年度は、柏崎市・刈羽地域、横浜市、京都市の3校の中学生が参加。
2014年度、2015年度、2016年度はさらに青森県、福井県、島根県から新たに3校が参加。
2017年度は東京都、愛知県から数校の中学校が新たに参加。2018年度はさらに佐賀県からも参加が増えるなど、回を重ねるにつれて参加校が徐々に増えてきています。



